基礎検査の内容 その2

不妊治療のための基礎検査の主なものは、2回目以降の受診で行なわれます。女性の受ける検査についてまとめてみました。

 

・性感染症検査
妊娠する確率を低下させるおそれのある性感染症について検査します。まず、血液検査でクラミジアの感染の経験の有無を確認します。結果が陽性の場合は頚管の分泌物を採取し、現在の罹患を確認します。罹患中であれば、男性女性ともに抗生物質治療を受け、治療します。マイコプラズマやウレアプラズマなど、そのほかの感染症の検査を行うこともあります。

 

・性交後検査(ヒューナーテスト)
性交後に、精子が子宮内を正常に動くことが出来ているかどうかを確認するための検査です。性行為を持った直後に病院へ行き、頚管の粘膜を採取して調べます。この検査を行なわない病院もあります。

 

・経膣超音波検査
超音波を使って子宮や卵管、卵巣の形や位置などを確認することで、生殖器の疾患や異常などを調べるために行ないます。
ブローグと呼ばれる棒状の器具を膣に挿入し、ブローグからでる超音波から得られる情報をモニター画面で確認します。
内診等、産婦人科の検査に慣れていない人は、最初は多少抵抗を感じるかもしれません。この検査は、不妊治療が始まってからも受ける場合があります。

 

・血液検査
血中のホルモン濃度を調べるために行ないます。月経周期に合わせてホルモン濃度を検査することで、排卵が起こっているのかどうかを確認します。

 

・子宮卵管造影(HSG)
子宮と卵管の形状、卵管閉塞などの異常をより厳密に知るために行なわれます。
生殖器内に造影剤を注入してX線撮影を行なう、X線検査です。検査自体にかかる時間も15分ほどとそれほど長くはなく、簡単な検査ではありますが、不快感を感じる場合もあります。月経痛に似た痛みや、短時間の臍出血、短時間の失神やふらつきといった副作用も少なからずあります。